祥龍瑞氣、威厳に満ちた昇龍が鏡全面を飛翔する
外形 | 葵花形 |
装飾 | |
時代・年代 | 唐 8世紀 |
直径・重さ | 15.4 cm 704g |
鏡形は、円形弧形の花弁を並べた葵花(きか)形で、特に八枚あることから、八花鏡と呼ばれている。全体を内外に二分せず、鏡全面にわたって躍動感あふれる一体の龍を雲紋とともに配置している。龍は紀元前1300年までには青銅祭器の紋様に登場し、地上と天界を結ぶ霊獣とされていた。また、戦国時代以降は神仙の乗り物とされるようになった。唐詩には龍を描いた鏡が登場し、それによると皇帝への献上品であったり、臣下への下賜品であったことがわかる。
日本でも、その姿は四神の一つである青龍として壁画古墳に描かれている他、後世まで寺社の絵や彫刻の題材となって受け継がれている。
図録283