鏡を飾る二重の文字
外形 | 円形 |
装飾 | |
時代・年代 | 前漢 紀元前1世紀 |
直径・重さ | 13.1cm 370g |
変わった字体の文字(銘)があることから、異体字銘帯鏡と呼ばれる。字形は篆書(てんしょ)体風のものから、くさび形、ゴシック体風へと変化していくことが知られている。主紋様が、二重の同心円形に描かれた文字であることが大きな特徴である。
弥生時代の日本にも持ち込まれ、主に北部九州の墓から出土する鏡式である。
銘文は内側に「見日之光。長毌相忘」の文字を一字ずつ渦紋で区切り、外側に「内請質以昭明・・・」とある。日月のように光り輝く清らかな忠心をもって仕えているが、君主に容れられない者も悲しみをうたっている。
図録107