展覧会

春季特別展「動物と考古学-愛でる、使う、食べる-」

会期 : 2024年4月20日(土)~2024年6月30日(日)
古来より動物は、人々の日々の暮らしの中で大きな役割を担ってきました。近年、遺跡から出土した動物の骨などを科学的に分析する動物考古学の研究が進み、当時の社会における動物利用の実態が明らかになってきました。
 本展覧会では、動物考古学について入門的に紹介しながら、これまで人々が暮らした環境にどのような動物がいたのか、人と動物がどのように関わったのかを明らかにします。過去の人々が食べ、利用し、そして愛した動物について、骨や土製品などの考古資料から先人たちと動物の関わりの歴史を探ります。
会場 当館特別展示室
時間 9:30~17:00(入場は16:30まで)
開催期間中の休館日 月曜日(祝休日の場合は翌平日)
観覧料金 大人500(400)円、大学生400(300)円、高校生以下無料※( )は20名以上の団体料金※70歳以上の方は大人料金の半額 ※障害者手帳もしくはミライロID提示で、本人は75%減免、介助者1名は無料
説明文

展覧会チラシ(PDF)

 

展示している主な動物たち(出土品、標本、造形品、文字資料などを含む)

 

※木簡4点は資料保護のため、
①4月20日~5月5日
②5月7日~22日
③5月25日~6月9日
④6月15日~30日
の4期に分けて展示します。


①「子生犬・・・」木簡、②「犬司少子・・・」木簡、③「犬六頭・・・」木簡、④「若翁犬・・・」木簡。いずれも長屋王邸出土、③は国指定重要文化財

 

哺乳類(人間・犬・牛・馬・ニホンジカ・オオヤマネコ・羊・イノシシ・ニホンオオカミ・ニホンザル・アナグマ・タヌキ・キツネ・テン・ムササビ・カワウソ・ニホンアシカ・オットセイ・ナウマンゾウ)

 

鳥類(コウノトリ・オオタカ・コブハクチョウ属・オオハクチョウ・ツル属・ニワトリ・シマフクロウ・ヒシクイ・オオハム)

 

クジラ・イルカ類(クジラ類・イルカ)

 

は虫類(アオウミガメ・ヘビ・イシガメ)

 

魚類(サメ・真鯛・クロダイ・マイワシ・キス・スズキ・マアジ・エイ・フグ・フサカサゴ・ハモ・ウシサワラ・カツオ・カレイ科・コチ科・アナゴ科・ハモ属・マダラ・トビエイ上科・アビ科・マグロ属・オニカサゴ・マゴチ)

 

甲殻類(カニ)

 

貝類(アカガイ・アカニシ・アサリ・メガイアワビ・アラムシロ・イボウミニナ・イボキサゴ・イボニシ・ウミギク・ウミニナ・オオノガイ・オキシジミ・カガミガイ・コウイカ・サザエ・サトウガイ・サルボウガイ・シオフキ・ツメタガイ・ナミマガシワ・ハイガイ・ハマグリ・フトヘナタリ・ベンケイガイ・マガキ・ヤマトシジミ)

関連行事

講演会(13:30~15:00 要事前予約 定員を超える場合は抽選 無料)

〇5月  4日(土) 
「縄文のまつりと動物たち―土製品や装身具素材などから見た縄文の精神世界―」
  講師:忍澤 成視(東京大学大気海洋研究所 特任研究員)
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〇5月11日(土)
「古代の都における人と動物の多様な関係」
 講師 山﨑 健(奈良文化財研究所 環境考古学研究室長)
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〇6月  1日(土)
「動物利用からみる兵庫の歴史」
 講師 丸山 真史(東海大学 准教授)
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〇6月29日(土) 「動物と考古学を楽しむ―春季特別展のみどころ―」
 講師 新田 宏子(当館 学芸員)
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特別展解説(各日13:30~14:00 当日受付、観覧券が必要)

〇5月6日(月・祝)(子ども向け)
〇5月18日(土)(大人向け)

 

古代体験講座(要事前予約 定員を超える場合は抽選)

〇5月  5日(日) 10:00~12:00
「縄文のブレスレット 貝輪をつくろう!」
 定員20名(小学生以上)、料金300円
 詳細・申込はこちら 

〇5月19日(日)10:00~14:00
「縄文時代の食事かい」
 定員20名、料金1,000円
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〇6月22日(土)10:00~15:00
「好きな動物形の土製品をつくろう!」
 定員15名(小学4年生以上)、料金300円
 詳細・申込はこちら 

 

関連イベント (当日受付、無料、協力:兵庫県立農業高等学校)

〇5月25日(土) 11:00~15:00
「けんのう&こうこはく ふれあいどうぶつえん」

イノシシ形土製品  千葉県・能満上小貝塚 市原市教育委員会蔵

内容 千葉県の縄文時代の貝塚で出土したイノシシ形土製品で、祭祀に使われたと思われます。写実性が非常に高く、大きな鼻は鼻孔まで表現され、尖った背中やつま先立ちの後ろ足が表現されています。

ネコの足跡付き須恵器 姫路市・見野6号墳出土 姫路市教育委員会蔵

内容 飛鳥時代の須恵器に、ネコの足跡が残されていました。7世紀以前の日本にネコが存在し、人間の生活圏を徘徊していたことを示す貴重な資料です。

穴があけられたイヌの頭骨 明石市・明石城武家屋敷跡出土 当館蔵

内容 明石城武家屋敷跡では、食べるために解体・調理された跡が残るイヌの骨が多数みつかりました。
「生類憐れみの令」があった江戸時代に、上級武士にまでイヌを食べる習慣が浸透していたことを示す資料です。