テーマ2環境 自然とともに生きる

13縄文時代の魚とり

縄文時代の船はスギやクスノキなどの大木をくりぬいた丸木舟です。この小さな船を操って縄文人は海へと乗り出しました。

縄文人が漁で使った道具は網と釣り針と銛です。網は植物の繊維を編んで作り、石の(おもり)をつけて海に沈め、魚を取っていたようです。網の実物はあまり見つかっていませんが、石の錘は淡路市の佃遺跡でもたくさん見つかっています。この錘は海岸でひろった平らな石に切り込みを入れ、そこに紐をかけて網と結びつけたものです。

釣り針や(もり)は動物の角や骨でつくりました。このような道具を使って、縄文人はタイ、スズキ、ベラ、サメなどいろいろな種類の魚をとっていました。またイルカの骨も見つかっていますので、時には大阪湾に迷い込んできたイルカを仕留めて、食べていたようです。魚は、海岸に住む縄文人にとって大切な蛋白源(たんぱくげん)でした。