35.兵庫県内の大型古墳

<池田古墳(朝来市)の墳丘復元図>

(兵庫県教育委員会 2015)

ここでは、およそ90~100m程度以上の古墳を集成しているが、中には未調査や削平のために不確定なものも含まれており、復元の方法によっては複数の数値が提示されているものもある。

墳形はいずれも前方後円墳か前方後方墳である。

古くは、前期でも最古段階の瓢塚古墳(98.8m、姫路市)や、西求女塚古墳(98.0m、神戸市灘区)があり、前期の終わりごろには各時期を通して県内最大規模である五色塚古墳(194.0m、神戸市垂水区)が築かれている。

中期になると、この時期で最大の雲部車塚古墳(復元長158m、丹波篠山市)のほか、壇場山古墳(復元長145m、姫路市)、池田古墳(134.5m、朝来市)があり、前方後円墳のない淡路や畿内の摂津を除けば、旧国の丹波、播磨、但馬ごとに1基ずつ築かれたことになる。

後期には100mを超えるような大型古墳は築かれていない。

また、時期に関係なく規模をみると、およそ200m、150m、130m、100mといった規模にまとまりがあるようにうかがえる。

こうした大型古墳の中でも、池田古墳(朝来市)は大規模な発掘調査が行われ、渡土堤(わたりどて)や造り出し、周濠が良好に検出されており、中期古墳の基準資料の一つとなっている。

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