36.古墳出土の短冊形鉄斧

短冊形鉄斧とは、他に短冊状鉄斧、板状鉄斧(ばんじょうてっぷ)ともよばれている。短冊状をした鉄板で、片側に刃を付けている。大型のものは伐採用、小型のものは加工用として用いられたほか、鉄鋌が普及するまでは鉄素材として流通したとも考えられている。

兵庫県内では弥生時代中期の中西山遺跡、有鼻遺跡(三田市)、後期の五斗長垣内遺跡(淡路市)などから出土しており、そのころから徐々に普及していった。

古墳時代でも中期以降になると、柄と接続する部分がソケット状になり、柄を差し込む形態が主流となる(袋状鉄斧)。

朝鮮半島から出土しており、多くはそこから日本列島へ持ち込まれたものと考えられる。

 ※内容については各⾃の責任においてご利⽤ください。
 ※内容に誤りや不備等ございましたら、お⼿数ですが考古博物館までお知らせください。