16.腕輪形石製品(古墳以外出土)
貝輪を象り、手首に通して使われた装飾品である。古墳時代前期から中期中頃まで存続し、形態から鍬形石(くわがたいし)、車輪石(しゃりんせき)、石釧(いしくしろ)の3種に分けられる。多くは近畿中央部に集中していることから、大和政権から各地の有力者に配布されたものであると考えられている。
古墳の副葬品として一つの埋葬施設から大量に出土する例があることから、単なる装身具としてだけでなく、呪術的な力を与える道具として利用されたと考えられる。
古墳以外では、沖ノ島祭祀遺跡などをはじめ、祭祀跡と考えられる場所から見つかっている。
石材としては碧玉、緑色凝灰岩、滑石などが利用されている。
【参考文献】日本考古学事典2002,三省堂
入佐川(いるさがわ)遺跡
石釧(いしくしろ)
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